好転反応とは

「好転反応は身体の老廃物が流れ出したり歪んでいた箇所が戻ることによって起こるとされているものです。揉み返しとは真逆で体が良くなろうとしているサインです」


多くの健康系のwebサイトではこのように説明されていることがほとんどです。


そもそも「老廃物」って何なのでしょうか。


googleで最初に出てきた「老廃物って何?」という項目には

「必要な栄養素が体内で吸収・利用されたあと、最後に残る不要物のことを指します」

と書いてありました。言葉が若干足りないので正確に判断することが難しいのですが、つまりは食事などで必要な栄養素を吸収し終わった後の不要な物質ということでしょうか。


それってただのウンコじゃないの?


皆さまがマッサージを受けたあとにダルくなったり痛みが出るのはウ◯コが流れ出る?かららしいです。


とはいえそんな経験がある方はおそらくひとりもいないと思いますので、好意的に考えると以下の二つぐらいでしょうか。

・「内呼吸」と呼ばれる細胞のガス交換などによる交換後の物質
・役割を終えて死んだ細胞


まずはガス交換後の不要な物質。ほぼ二酸化炭素ですが、これは血中を流れて肺に運ばれて「外呼吸」という言わば普通の呼吸で常に新鮮な酸素と交換がされています。日常的にずっと行われているものなので施術とは関連がなさそうです。

役割を終えて死んだ細胞などは尿素という物質に変えられて、そのまま尿となって排出されます。こちらは腎臓が正常であれば完全に排出されます。仮に排出できない場合には「尿毒症」という命を落とす恐れのある病名がつきます。


つまり老廃物がどんなものかはわかりませんが、体の痛みの有無に関わらず不要なものが溜まっているとしたら「人体に多大な影響があるはず」なのです。


腰が痛い人がいて老廃物が正常に流れるようになった。その好転反応として「だるさ」「痛み」「倦怠感」「熱っぽさ」という症状が出る。


どういった経緯でそうなるかわからないけど老廃物が流れれば良いとされていて、好転反応であればちょっとした痛みや熱っぽさがあってもOKという話には疑問が残ります。

揉み返しとは

施術箇所が痛くなった。頭痛がする。余計ひどくなった。


ちょっと調べてみたらこんなことが書いてありました。


揉み返しを簡単に説明すると「微細な筋断裂」です。運動や衝撃で筋細胞が傷ついていて痛みを起こすのが一般的。強めの力で施術を受けた場合や筋線維を横断するような圧がかけられた場合、筋肉は簡単に傷ついてしまいます。


マッサージ系の施術では手の力が抜けない、経験不足や熟練していないセラピストが担当した場合になりやすいです。すごく簡単に言えば「施術した人が力加減を間違えた」だけです。


ちなみに施術箇所が痛くなったり余計ひどくなったと感じるのはそこにダメージがあるからです。肩や首のまわりの筋肉にダメージがあると、肩こりからくる頭痛の発生メカニズムとそっくり。

好転反応なのか揉み返しなのか

非常に判断が難しい好転反応と揉み返し。片方はとても良いもの。一方はただのダメージ。お読みいただいている方の中にも、施術後に痛みがあって「好転反応だったら良いな」と思っている方もいるかもしれません。


申し訳ありません。


結論から言うと「どっちも一緒。ただの揉み返し」です。


その後で良くなったという話を多く聞くのであれは間違いなく好転反応だ!と思われる方もいることでしょう。筋肉に対して必要以上の刺激が入ったことで痛みが出ていると結論づけましたが、確かに必要な刺激は与えられているので改善が見込めると思います。そのため揉み返しの痛みが消えたときに良くなっている!と感じることもあるでしょう。


でも、揉み返しがない方が早く楽になれたんじゃないでしょうか。



推論ではありますが、健康業界における「揉み返し」は熟練が足りないという印象で広く認知されてしまっているために起きた話だと考えています。


なぜなら「揉み返し」が起こったことの言い訳が「好転反応」だからです。


ちょっとした力加減の間違いで起きてしまった揉み返し。それを何とかして無かったことにしようと頑張ってした言い訳がなんとなく説得力があったのでしょう。便利な言葉だったため徐々に「好転反応」という言葉が広まっていって「揉み返し」との区別が難しくなったと考えられます。


ちなみにウィルスや菌など以外で日常生活で体内に入り込むような不要な物質が血中に多く流れても筋肉に痛みが出ることはないです。同じく頭痛や発熱が起こることもないです。骨格の歪みが元に戻ったら「違和感」はあるかもしれませんが「痛い」というのはやはり異常だと思います。

鍼灸との融合

ちゃんと調べたわけじゃないのでこれも僕の考えになってしまうのですが元々「好転反応」という言葉を使っていたのは我々の鍼灸の業界ではないかと思います。


なぜかといえば、鍼灸では「いったん悪くさせる」という手法が取られる場合があるからです。


例えば吐き気があった場合には吐き気を抑えるのではなく、あえて吐きやすくして、早めに吐かせることで問題を解決する手法をとる場合があります。これは狙ってやっているのですが、ある一面を見れば吐き気を悪化させていると取ることもできます。


吐かせてしまえばあとが楽になるので、吐き気がピークに向かう過程を「好転反応」として患者さんが不安にならないよう説明をすることはあり得るんじゃないかと思います。


そういった説明と揉み返しの言い訳が融合したことで「言い訳用の好転反応」という言葉が出来上がっていったんじゃないかと考えています。

技量か知識が不足している恐れがあります

これまでに説明した通り、好転反応は便利な言い訳として使われる側面があります。


ただのマッサージで「好転反応だから安心してください」というような説明をしてくるお店は人体に対しての知識が不足しているか、身体に合わせた強さを選べないかのどちらかの傾向が強いので、そういったお店は避けた方が無難です。


ちなみに偉そうに語ってきた当院でも「揉み返し」を起こしてしまうことはあります。


数はごく少数ですが万を超える施術をしていると、中には極端に刺激に弱い方がいて、強さを確認しながらマッサージをしていても揉み返しとなってしまうこともあります。


絶対に揉み返しを起こさないとは言い切れません。ですがその確率を知識と技術で減らしていくことは可能だと思っています。少なくとも「好転反応」という言い訳をしないで済むぐらいの技術は持っているつもりでいますので、揉み返しを起こしやすい方などは一度当院のリラクbodycareをお試しいただければと思います。




今回のお話は以上です。

このブログでは肩こりや腰痛にお悩みの方が少しでもラクになるような情報をお伝えしていきます。次の記事もご期待ください。

免責事項的なやつ

基本的に情報は精査した上で提供いたします。だけど、医学的、科学的根拠に欠ける自分の経験上の話なども含めることが多々ありますのでご容赦ください。

また掲載したセルフケアを行うとき、痛みが出る、痛みが増すようなことがあれば直ぐに中止して、医師の診断を受けてください。これを読んで実施したから症状が悪化したという場合も責任を負うことができないので、その辺だけは十分に注意してください。